「幼児が保育所での日常生活において、健康で楽しい生活を送るためには、保育者はどのような配慮が必要か、発達年齢の特徴を入れながら述べなさい。」
健康であることは、大人も子どもも共に人間の生存のための権利の一つである。健康といえば身体的な面が中心に考えられがちであるが、WHOでは「健康とは、単に疾病や虚弱がないことではなく、身体的、精神的、社会的に完全に満足のいく状態を指す。健康は人間の基本的権利である。」と定義している。健康はすべての人間の権利ではあるが、健康は他から与えられるものでも保護されることによって得られるものではなく、大人も子どもも自らが健康に生きていこうとする能動的な行動によって培われるものである。
これを受け、以下に幼児が健康で楽しい生活を送るための配慮について考察する。
幼稚園教育要領、保育所保育指針では、幼児を総合的に指導するために、教育に関わるねらい及び内容を「健康」をはじめとする5領域に分けている。幼稚園教育要領は2008年の改訂で、領域「健康」の内容に「先生や友達と食べることを楽しむこと」が追加された。そして内容の取扱いには、自ら体を動かそうとする意欲が育...