関節リウマチ(RA)
■病態
・自己免疫疾患で、感染などを契機に免疫異常が起こると考えられているが、明らかな
原因は不明
・関節の滑膜が炎症により増殖し、パンヌスを形成し、除々に軟骨・骨を破壊する
・細胞間伝達物質サイトカインが炎症および関節破壊に関与する
・関節の腫脹や疼痛から始まり、進行すると次第に軟骨・骨が破壊され、関節が変形し
ていく
・好発年齢は30~50歳代に多く、男:女=1:4で女性に多い
・有病率約0.5%
・関節リウマチに血管炎をはじめとする関節外症状を認め、難治性、重篤な臨床病態を
伴うものを悪性関節リウマチという
・15歳以下の小児期に発生するものを若年性関節リウマチという
*パンヌス・・・関節の滑膜細胞が増殖して形成された組織。軟骨・骨に浸潤する
■症状
・起床時の手指のこわばり(朝のこわばり)に始まり、次第に関節に腫脹、疼痛が出現
(紡錘状腫脹)
・日内変動があり、起床時に強く、昼ごろ回復する
・腫脹、疼痛は左右対称に起こることが多い。指の関節の左右対称とは、「左手第2指と
右手第3指のPIP関節」など、左右のいずれかの指の同じ関節に腫脹、疼痛がある状態
・腫脹、疼痛は中手指節(MP)関節や近位指節間(PIP)関節、手関節からはじま
ることが多い
・症状が進行すると、手指の変形はボタン穴変形、スワンネック変形、尺側偏位が起こ
る
・足趾の変形では、外反母趾、槌趾(つちゆび)変形がおこる
(1)手指の変形
①ボタン穴変形
・PIP関節が屈曲し、DIP関節が過伸展したもの。伸筋腱の中央索が断裂し、側索が
掌側に脱臼して発症
②スワンネット変形
・PIP関節が過伸展し、DIP関節が屈曲したもの。PIP関節の滑膜炎と背側の伸腱膜
の瘢痕拘縮が原因
③紡錘状腫脹
・PIP関節周囲の滑膜が増殖して腫脹し、糸巻き状の腫脹となる
・比較的早期から発症。やわらかいのが特徴
④尺側偏位
・母指以外の手指でMP関節より先が尺骨側に偏位する
(2)外反母趾と槌趾(つちゆび)変形
・母趾の中足趾節関節が変形してその先が外側に偏位する
・槌趾(つちゆび)変形は第2~5趾の近位趾節間関節が屈曲した状態
・症状が進行すると母趾の基部に痛みが生じる。専用の靴敷きや靴は効果的
■検査
○関節リウマチには、血液検査、X線検査、関節液検査、CT検査、MRI検査が行われる
血液検査 ・血清学的検査:リウマトイド因子、抗CCP抗体
・活動性の指標:血沈(ESR)亢進、CRP陽性、MMP3上昇
・貧血、肝臓、腎機能障害など、薬の副作用のチェックとしても重要
関節リウマチ(RA)
■病態
・自己免疫疾患で、感染などを契機に免疫異常が起こると考えられているが、明らかな
原因は不明
・関節の滑膜が炎症により増殖し、パンヌスを形成し、除々に軟骨・骨を破壊する
・細胞間伝達物質サイトカインが炎症および関節破壊に関与する
・関節の腫脹や疼痛から始まり、進行すると次第に軟骨・骨が破壊され、関節が変形し
ていく
・好発年齢は30~50歳代に多く、男:女=1:4で女性に多い
・有病率約0.5%
・関節リウマチに血管炎をはじめとする関節外症状を認め、難治性、重篤な臨床病態を
伴うものを悪性関節リウマチという
・15歳以下の小児期に発生するものを若年性関節リウマチという
*パンヌス・・・関節の滑膜細胞が増殖して形成された組織。軟骨・骨に浸潤する
■症状
・起床時の手指のこわばり(朝のこわばり)に始まり、次第に関節に腫脹、疼痛が出現
(紡錘状腫脹)
・日内変動があり、起床時に強く、昼ごろ回復する
・腫脹、疼痛は左右対称に起こることが多い。指の関節の左右対称とは、「左手第2指と
右手第3指のPIP関節」など...