累進税と逆進税
累進税は、課税標準の増加に伴って、高い税率を適用する租税で、所得税や法人税等の直接税がこれである。逆進税は、課税標準の増加に伴って税負担率が低くなる仕組みの租税で、納税者と負担者が異なる間接税である消費税がこれである。消費税は、高所得者も低所得者も税率が同じだから相対的に低所得者の負担率の方が高い。この逆進税の逆累進性が問題となるのは、租税の原則である応益の原則、応能の原則等での不均衡性が問題そのとなる。例えば、労働所得税を上げれば、応能課税であっても、応益課税でなければ労働意欲を損なう。また法人税を上げると、経済活動のグローバル化が進む今日では、法人は容易に国境を越えて課税対象から外れる。
残るは消費税であるが、消費税は間接税であるので販売者の益税が問題となる。消費税は商品・製品の販売やサービスの提供などの取引に対して課税される税金であり、本来の商品価値に付随する。これが、いわゆる付加価値税である。付加価値税は、流通の段階ごとに価値を計測し伝票が発行される。
付加価値税による益金
例えば、商品が消費者に至るまでの過程で、製造が105円で材料仕入の場合、納品者が...