慶應通信 地学のA採点レポートです。
地球が誕生し現在までの進化の過程を明らかにする事は地球年代学にとっての命題であ
る。
地球の進化の過程を明らかにするには地球システムの構成要素、存在状態、各サブシス
テムを明らかにし、それぞれの相互作用を理解する必要がある。まずは構成要素がいつ生
成されたかを明らかにする必要があり、その測定方法には大きく分けて二つの方法挙げら
れる。一つは実年代で表す「絶対年代」と、時間の前後関係を示す「相対年代」である。
それぞれ利点と欠点を持ち合わせているが、利点を生かし、欠点を補いながら双方を組み
合わせて年代測定をする事により、より正確な判定を可能としている。そこで、相対年代
について絶対年代と比較しながら説明し、相対年代の欠点であるいくつかの問題点につい
て取り上げる事とする。
絶対年代法
絶対年代法の代表例として放射性炭素年代測定が挙げられる。この測定方法は大気中に
含まれる炭素14(放射性炭素)が地上に存在する有機物に変換・蓄積させた後、食物連
鎖により動植物に広く分布し、それらが死滅すると炭素14の取り込みを止め、取り込ま
れた炭素14は壊変によって次第に減少し消滅する。この炭素14の...