桜雑感

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    桜<さくら>       ≪桜の季節に満開の下でちょと薀蓄をご披露しては?≫
    【何と言っても、日本の、日本人の、日本人による、日本人の為の木】
    *種類が多い ⇒⇒⇒⇒⇒ 代表的なのが ヤマザクラ(山桜)--------この種類で以下記述。
    ○名称:     ● 学名 : Prunus jamasakura    
    ● ヤマザクラ,山桜
    ● 英語名:Cherry  
    ● バラ科サクラ属の落葉広葉樹
    ● 散孔材
    ○分布: ● 日本特産。関東以南の本州、四国、九州に自生。 
    また、朝鮮半島にも分布するが蓄積量は少ない。
    ○樹木:     ● 落葉高木
    ○木材:     ● 散孔材。管孔径は微細。
    心材赤褐色、辺材淡い黄褐色。心辺材の区分明瞭。年輪は不明瞭
    ● 気乾比重0.62やや重い方。
    圧縮強度450kg/cm2、引張強度1500kg/cm2で総じて強い材
    ● 耐朽・保存性高い。肌目=緻密で滑らか。また均質な材、素直
    ○用途:    ・ 版木
    【平安時代の昔から桜の木の版木を使っていた。それは江戸時代まで続いた。
    それが当り前であつた】 
             ・ 和菓子の木型
    【桜の木の緻密さと滑らかさがお菓子の端まで崩れる事なく奇麗に形作られる】 
    ・ 測量用の三脚。ステッキ。算盤の枠と玉。ピアノの外枠 
    ・ ヴァイオリンの弓。三味線の棹
    ・ 樹皮からは桜皮(おうひ)と呼ばれる生薬がとれ、喉の薬となる
    ◎桜の雑感:
    ○ 花として愛でる桜の代表は、やはり『そめいよしの』。
    春の一時期に花を沢山付け、開花したかと思うとすぐ散ってしまう。
       外人はその詰らなさを「どこが良いのか?」と不思議がる。
    そこがまた日本人にはたまらなく良い。
              一気に咲く「華やかさ」と、開いたと思ったら直ぐに散る「儚さ」。
              この両極端の機微が魔力に取り憑かれたようで得も言えない魅力か。
    ○奈良の吉野は、
    「山桜」は葉と花とを同時に出す。木の近くに寄っても、一面の花がこぼれるように咲くという光景はすくない。奈良の吉野は主にこの「山桜」が主である。
    ○ 「そめいよしの」は、
    伊豆諸島原産の「大島桜」と九州から本州まで分布していた「江戸彼岸」と言う、人工的雑種で、江戸時代末に江戸・巣鴨染井村で出来たといわれている。
    「染井吉野」は、葉が出る前に花を咲かせ、木一面が花で覆われる。このことは大変恐ろしい事と思われる。
    前年の秋に葉を散らす以前に溜め込んだ養分・エネルギーを、寒い冬の間中使わないで、寒さにじっと耐え忍んで、(春に成って新しい葉を出して、養分・エネルギーを作ってからその力で花を咲かすのでなく)、その前に、一気に花として絞り出してしまう。開花したらすぐに散ってしまわねばならないのも悲しい性のようで頷ける話。
    ○親鸞と桜のはなし
    『明日ありと思ふ心のあだ桜、夜半(よわ)に嵐の吹かぬものかは』 
    【今は盛大に咲き誇っていても、夜半に嵐が吹けば桜は一瞬にして散ってしまう。
    世は無常であって、やるべきことは必ずできる時にやって、明日桜を見に行こうというが如き気持ちではいけないということ。
    人間のことを桜に例えて戒めた歌。
    親鸞が9歳の時、出家しようと慈円和尚の元へ行ったが、既に夜も更けていたので、慈円和尚が「今夜はとりあえず休め」と言ったところ、この歌を詠ったとされる。】
    ○「木花咲耶姫(このはなさくやひめ)」のはなし
    日本神話(『古事記』、『日本書紀』)に「このはなさくやひめ」という女性の神様が登場する。『古事記』では木花之佐久夜毘売、『日本書紀』では木花開耶姫と表記する。
    「このはなさくやひめ」は縁結びや安産・子育ての神として、富士山本宮浅間神社をはじめ、日本各地の神社で祀り、桜をご神木としている。
    京都では、梅宮大社では大山祗神(おおやまずみのかみ)、瓊々杵尊(ににぎのみこと)、彦火々出見尊(ひこほほでみのみこと)、木花咲耶姫命の4柱をご祭神として祀られている。
    又 「わら天神」。正式名称を「敷地神社」といい、「このはなさくやひめ」が祭神。安産の神様として広く、昔は神への神饌を藁の器に載せてお供えしていたが、その神徳にあやかるために安産祈願の護符の中に藁を入れたことから「わら天神」と呼ばれるようになったとか。 木花咲耶姫の名前には、桜の花が咲くように美しい姫という意味がある。「木(こ)の花」が桜、「咲耶(さくや)」が咲くをさし、「さくや」という意味が転じて、花そのものを「桜(さくら)」と呼ぶようになったと。
    木花咲耶姫命は、山の神・大山祇神(おおやまづみのみこと)の娘で、天照大御神の孫である瓊瓊杵尊と結婚した皇統の母といわれる女神。山の神の娘である木花咲耶姫命は、富士山を象徴する女神として、また桜の花の美しさや花の命の儚さを象徴する神としても知られている。
    天孫降臨で日向国に降臨したニニギと笠沙(かささ)の岬(現在の鹿児島県南さつま市の旧笠沙町)で出逢い求婚される。父のオオヤマツミはそれを喜んで、姉のイワナガヒメと共に差し出したが、ニニギは醜いイワナガヒメを送り返してコノハナノサクヤビメとだけ結婚した。オオヤマツミは「私が娘二人を一緒に差し上げたのは、イワナガヒメを妻にすれば天津神の御子(ニニギ)の命は岩のように永遠のものとなり、コノハナノサクヤビメを妻にすれば木の花が咲くように繁栄するだろうと誓約を立てたからである。コノハナノサクヤビメだけと結婚したので、天津神の御子の命は木の花のようにはかなくなるだろう」と言った。
    その故か?その子孫の天皇の寿命も神々ほどは長くないのである
    大山祗神は日本で唯一の酒造の神様といわれ、日本書紀に、娘の木花咲耶姫命が彦火々出見尊を無事に出産したことを喜び、お米からお酒をつくって孫の誕生を祝ったと記載されている。
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