キリスト教神学における「神の国」の教理的発展

閲覧数2,083
ダウンロード数15
履歴確認

    • ページ数 : 4ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

     A・マクグラスによる、神学の歴史を記した書物『キリスト教神学入門』の最終章「最後の事物——キリスト教的希望」の中で、終末論を扱い、神の国と天との両方に言及している。神の国(basileia)と天(uranos)は聖書において異なる単語であるが、極めて類似した最後の事柄を表現している。
    「個人の生や世界の終わりについての議論であり、伝統的に終わりの時に付随する出来事(審判、天国と地獄)についての議論」である最後の事柄の思想、終末論の歴史を概観してみたい。

    参考文献;『キリスト教神学入門』(A.E.マクグラス、教文館)
    『現代キリスト教神学辞典』(マクグラス編、新教出版社)

    1. 新約聖書
     イエスの宣教の主題は、神の国の到来であった。この「神の国」(マタイにおいてはよりユダヤ教的な同意語の「天の国」)言葉はイエスの宣教の最大の特徴のひとつとして認められている。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    キリスト教神学における「神の国」の教理的発展 
     A・マクグラスによる、神学の歴史を記した書物『キリスト教神学入門』の最終章「最後の事物——キリスト教的希望」の中で、終末論を扱い、神の国と天との両方に言及している。神の国(basileia)と天(uranos)は聖書において異なる単語であるが、極めて類似した最後の事柄を表現している。
    「個人の生や世界の終わりについての議論であり、伝統的に終わりの時に付随する出来事(審判、天国と地獄)についての議論」である最後の事柄の思想、終末論の歴史を概観してみたい。
    参考文献;『キリスト教神学入門』(A.E.マクグラス、教文館)
    『現代キリスト教神学辞典』(マクグラス編、新教出版社)
    1. 新約聖書
     イエスの宣教の主題は、神の国の到来であった。この「神の国」(マタイにおいてはよりユダヤ教的な同意語の「天の国」)言葉はイエスの宣教の最大の特徴のひとつとして認められている。
    ⅰ.語句の分布
    「神の国(天の国)」ないしは「御国」といった単語は、共感福音書において平行箇所を除いて70回ほど使用されている。他方、ヨハネ福音書においては3章3節と5節のみと限...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。