2011年度科目最終試験合格してます
いじめ問題の国際比較を通して、その共通性と異質性について具体的に説明せよ。
今日の日本におけるいじめは、学校間の問題にととまらず、社会問題として深刻な状況にある。このことから、いじめは日本だけに起こっている特有の問題に思えるが、外国のすべての国においても存在する。しかし、それぞれの国によって社会的背景が異なることから、その発生要因や特徴は違ったものになっている。わが国のいじめが陰湿で見えにくいものに対して、「外国におけるいじめは、男子の暴力的色彩が強い」傾向がある一方、どの国においてもいじめが「力の強いものから弱いものへ向かう」という構図は世界共通である。そこで、代表的な例としてアメリカとイギリスにおけるいじめを取り上げ、いじめの国際比較を通して、どのような共通があり、またどのような点が異質であるかを説明していきたい。
アメリカでは、いじめを厳密に定義していないが、あえていうなら、①いじめの行為は長期間にわたり、繰り返し起こり、②加害者と被害者の間には力の不均衡がおこる。とまとめられている。また、いじめの内容も、直接的な身体攻撃と、言葉による脅しのような間接的な行為の両方を含むと...