民間伝承を再話したグリム兄弟についてまとめなさい
グリム兄弟の名前は『グリム童話集』と結びついて世界中の多くの人に知られている。そのグリム兄弟というのは、兄のヤーコブ・グリムと弟のヴィルヘルム・グリムを指している。しかしグリム兄弟は実は男5人の兄弟でその下に1人の妹もいたのである。グリム兄弟といえばグリム童話集の著書とも思われていますが、実は、ヤーコブは言語学、法律学、神話学の分野で当時のドイツを代表とする大学者であり、民俗学の創始者とさえいわれている人であった。また、弟のヴィルヘルムは、古代ゲルマン文学の分野で、やはり代表的な人物であった。そして『グリム童話集』の著書であるとともに『ドイツ語辞典』の著書としても知られている。グリム童話集では妹のルートヴィヒも挿し絵を手がけている。
ふたりの父親、フィリップ・ヴィルヘルム・グリムはヘッセン侯国の官吏であり、母親はドロテーアといい、やはりヘッセンの官吏の娘であった。したがって父親が健在の間は上流階級に属していたといえる。しかし兄ヤーコブが11歳の時に父親が病没しグリム家の暮らしは激変し、小さい家に引っ越した家族はひっそりと暮らすことになる...