環境権について論ぜよ。

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    環境憲法

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    「環境権について論ぜよ。」

     環境権という言葉は、1970(昭和45)年の「公害国際シンポジウム」の「東京宣言」及び1972(昭和47)年の「国連人間環境会議」の「人間環境宣言」の中にみることが出来る。とくに前者の「東京宣言」においては、以下のように基本的人権としての環境権の確立が要請されている。「とりわけ重要なのは、人たるものの誰もが、健康や福祉を侵す要因に災いされない環境を享受する権利と、現在の世代が将来の世代へ残すべき遺産である自然美を含めた自然資源にあずかる権利とを、基本的人権の一種としてもつという原則を法体系の中に確立するよう、われわれが要請することである」

    人間が健康で安全かつ快適な生活を営んでいくためには、安定した生活環境が必要不可欠である。しかし、急速な産業の拡大・科学技術の発展は、人間の日常生活に物質的な豊かさをもたらしはしたが、生活環境の破壊や公害問題を生み出した。これらの問題は地球規模に広がり、人間の生存も脅かしている。上記に述べた環境権は、こうした問題の拡大を防ぎ、人間の生存に適した生活環境を守ることを要求する、新しい人権の考え方である。すなわち、人間の周囲...

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