2000字程度のレポート。摂食障害とは何か?といった概論から、摂食障害患者の思考パターン、その社会的背景、摂食障害による身体の変化、看護面における摂食障害の治療法を順にまとめた。
摂食障害とは、神経性食欲不振症(拒食症)と神経性大食症(過食症)の総称である。いずれも食行動に異常が見られ、非常に文化的社会的な要因が強い病気である。拒食症の兆候としては、食事の量が極端に減って痩せてくることがあげられる。進行すると生理が止まり、低体温になり、内分泌系の異常が起こるなど、内科的に重大な問題が数多く出てくる。拒食症の場合、もともとその本人に病識が薄いため治療に協力的でないことが多く、意識的にも無意識的にも治療に抵抗を向けてくることが多い。拒食期の精神状態は内面的には空虚な感じを持ちながらも表面的には活発であり、逆に過食期では著しい自己評価の低下と、抑うつ感に支配される。しかしどのような状態の時期でも痩せ願望があり、自分を過剰に太っていると思い込む傾向がみられる。そのため、一度過食をするとひどく自己嫌悪と肥満恐怖に襲われ、嘔吐に走る。
摂食障害患者の思考には一種独特な部分がある。自分に関係のない出来事を、自分に過剰に関係づけてしまう思考パターンが多く、これは摂食障害者の対人緊張、過剰な被害意識の原因にもなっている。そして、この過剰な自己関連づけは自分の心の投影に過ぎない場...