教科指導と生徒指導

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    教科指導と生徒指導‐小川=宮坂論争の分析
    教科指導とは、教授、学習指導という教育用語とほぼ同じものとして捉えられており、定義がほぼ一致している。生活指導というものは、多義的、人によって異なり、「小川・宮坂論争」という生活指導の概念をめぐる論争が出た。

    「小川・宮坂論争」が展開された1950年代後半から60年代前半の時期は、戦後日本の「新教育」が官側、民間側とを問わず見直され問い直された時期であった。官側では、1958年から1960年にかけて学習指導要領が大幅に改訂され、そのなかで中学校に「道徳」時間が特設され、高校では「倫理社会」が設けられて大きな話題の一つとなった。民間側では1950年代前半の「新教育」批判も含んで、「生活教育」、「生活綴方教育」、「郷土教育」などの生活教育運動における教科教育研究への「消極性」を批判して、新たに1950年代後半から60年代前半にかけて、いわゆる「教科の現代化」や「集団主義教育」の主張が大きく押し出されていくようになる。「小川・宮坂論争」は、このような教育政策・教育運動の転換期のなかで起こったものである。

    「道徳」時間が特設されたことに対し、小川氏...

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