現在は情報社会さらには知識社会と呼ばれているが、
その社会にあっては知識を扱う教育はきわめて重要
である。基礎基本の学力と教育格差と経済格差との
関連について論ぜよ。また格差問題を解決するうえ
で教育方法はどのようにあるべきか。
今日の社会は「情報社会」といわれ、さまざまな情報にアクセスする機会や、教育を受ける機会はこれまでのどの社会と比較しても格段に広がっている。もはや学校だけが教育の場ではなくなっている現状は、周知の事実である。人々はいつでも、どこにいても学ぶことができ、それを支援するシステムが整えられてきている。一方では、学校教育はこれまでの仕組みを大きく変えようとしている。「教育改革」の名のもと、それまでの全国一律の基準を定め、どの地域の学校でも、同じような内容・レベルの教育を実施させてきた従来の仕組みを変え、それぞれの地域と学校の意欲を引き出し、特色ある、個性的で創意工夫に満ちた教育活動を実施させていく仕組みへと変えられてきている。
この知識社会では、高度な専門知識を身につけた人が活躍し、知識管理をすることが重要であるという「常識」が語られているが、今日のような変化の激...