・クモ膜下出血の概要
・症状のメカニズム
・治療方法、使用する薬剤
・急性期の看護について
クモ膜下出血(subarachnoid hemorrhage:SAH)
くも膜と軟膜の間のクモ膜下腔に発生した出血のこと。
全脳卒中の8%を占め突然死の6.6%がこれに該当すると言われ、高齢者よりむしろ壮年期(男性:50代、女性:40代~70代)に多いとされる。また一度起こると再発しやすいという特徴がある。
原因
・80%が脳動脈瘤
22.6%・・・死亡
34.4%・・・後遺症
43%・・・社会復帰
・次いで15%が脳動脈奇形
・高血圧性脳内出血
・脳腫瘍
・頭部外傷
破裂の原因は解明されていない。しかし、季節、気温、気圧の変化やストレスが直接破裂に関与する可能性が示唆され、また、喫煙、高血圧、糖尿病が破裂のリスクファクターとしてあげられている。
診断
くも膜下出血が疑われたらCTスキャンを行う。
もしCTで診断が確定しない場合は髄液検査を行う。血性髄液をみとめれば、くも膜出血と診断される。
症状
①突然の激しい頭痛・・・血管破裂によるクモ膜下腔への出血は、脳の虚血を起こす。さらに脳の虚血は、脳浮腫を引き起こし頭蓋内の圧迫(頭...