日本が第二次世界大戦の敗北から立ち直って、その後の高度経済成長を実現するためには、原料や製品を運ぶための道路や急激に増加した工場などに水や電力を供給するためにダムの建設などが必要であった。また、海外から原材料を輸入し、製品を輸出するためには各地に港も必要であった。このような公共事業は、戦後の日本では、失業対策にもなっていたという面もあったが、この過程で政官財複合体ならぬ公共事業複合体ができあがってしまったことは否定できないことである。公共事業複合体の網の目は、全国に張り巡らされており、公共事業は地方に行けば行くほど雇用としての意味をもっていった。
現代日本の公共事業について
日本が第二次世界大戦の敗北から立ち直って、その後の高度経済成長を実現するためには、原料や製品を運ぶための道路や急激に増加した工場などに水や電力を供給するためにダムの建設などが必要であった。また、海外から原材料を輸入し、製品を輸出するためには各地に港も必要であった。このような公共事業は、戦後の日本では、失業対策にもなっていたという面もあったが、この過程で政官財複合体ならぬ公共事業複合体ができあがってしまったことは否定できないことである。公共事業複合体の網の目は、全国に張り巡らされており、公共事業は地方に行けば行くほど雇用としての意味をもっていった。しかし、このような公共事業をそのまま放置しておけば、私たちの生活は財政赤字の波に飲まれてしまうことになる。
公共事業は公共性の名の下に、今までは経済効率の面からだけで道路は作られており、それは現在も作り続けられている。しかし、道路を多く作れば当然、騒音・振動など市民の生活に妨害が生じ、さらに、車の排ガスによる大気汚染により沿道の市民の身体に大きな悪影響を及ぼすこととなる。都市の道路問題が過密であることに対し、地...