かつての子どもの遊びはもっぱら「外遊び」が中心であった。「かくれんぼ」や「鬼ごっこ」等たくさんの友人と屋外で身体を動かしながらたいした玩具も使わずに遊んでいた。そうした遊びには年齢の違う子どもたちも参加していただろうし、「馬とび」や「おしくらまんじゅう」などの遊びを通じてお互いの身体の強弱や発達の度合いを身体を通して確かめ合っていた。これにより暴力性の発散や、手加減、我慢を学んだのではないだろうか。
一方、現代の子どもの遊びといえば、電子メディアを用いた部屋の中での遊びが挙げられる。携帯電話やテレビゲーム、パソコンなどを使って部屋に居ながら様々な情報を手に入れたり、広い世界に触れることも出来る。しかし、これが運動不足と知育の偏重を招いているという指摘もある。現代の子どもが運動をしていないわけではない。スポーツ活動を行なっている子どもも多い。しかしそこでは決められた時間に、大人のルールによるプログラムを大人のコーチから指導を受けることが主になり、そこから子どもたちの自発性は育ちにくいと考えられる。
現代の子どもは外遊び一つするにしても環境に大きく左右されている。たとえば、塾や習い事...