海鳥の特性
○海洋は地球表面の約10分の7を占めている。ある海域は生物が極めて豊富で,陸地で最も肥沃な土地に匹敵するほどである。地球上の鳥類種数8600種のうちのわずか3 %,すなわち300種が海鳥
である。
○海の状態は陸地ほどには変化に富んでいない。しかし,海域間でも大きな違いはある。海鳥は気温の高低にも適応しなければならない。灼熱の熱帯域と酷寒の北極や南極域とでは対照的な気候である。海鳥は気温の高低にも適応しなければならない。事実,海鳥は気温に対する行動ばかりでなく物理的そして生理的特性をも含めた調節機構をもっている。
○風も海洋では変化が著しい。しかし、風と波は海鳥にとって不利なものではなく,有利な場合も多いく、海鳥は飛糊エネルギーを節約するために風と波を利用することもある。熱帯無風城のグンカンドリの帆翔のように,微弱な風にも適応した飛翔法が観察されている。
○また、海水は,烏の体液より高い濃度の塩分を含んでいる。海鳥が海水を飲まないとしても,食物と共に飲んでしまうこともあるだろう。さらに,海鳥の食物中の塩分濃度は海鳥自身の体液濃度とほぼ等しい。余分な塩分の排他が必要...