日本人は英語の発音がきわめて苦手である。その最も大きな要因は、それぞれの言語を構成する音の決定的な違いであると思われる。説によって若干の増減はあるが、英語には40以上もの音があり、そのうち日本語とほぼ等しい音はわずかしかない。つまり英語と日本語では使う音があまりにも異なっているということである。我々の脳には知らない音を知っている音に無意識に置き換えてしまうという性質があるため、多くの日本人は英語を聞いたときカタカナに置き換えてしまう。知っている単語ばかりの英文ですら聞き取れないのはこのためである。
構造的な視点から言えば、通常子音と母音が組み合わさって発音される日本語とは異なり、英語は子音を単体で発音することが多い。この点も日本人が正しい英語の発音を学ぶ上で大きな障害になっていると言える。日本語の発音の概念から意識的に離れることが重要である。
また、実際に発音を練習する機会が少ないことも深刻な問題である。とりわけ学校教育の場においては英語を話すことは恥ずかしいというイメージが払拭しきれておらず、生徒は目立たないように無難なカタカナ発音をせざるを得ないケースが多いというのが現状である。このような雰囲気を打破し、生徒が積極的に英語を使うことができるような環境を作り出す配慮が必要であると言える。
このようにさまざまな要因が複雑に絡み合って、日本人の発音下手、カタカナ英語が形成されている。以下では英語の発音の中でも特に難しいと思われるものを取りあげ、その特徴と効果的な指導法について述べることにする。
日本人が苦手な発音とその教え方について
日本人は英語の発音がきわめて苦手である。その最も大きな要因は、それぞれの言語を構成する音の決定的な違いであると思われる。説によって若干の増減はあるが、英語には40以上もの音があり、そのうち日本語とほぼ等しい音はわずかしかない。つまり英語と日本語では使う音があまりにも異なっているということである。我々の脳には知らない音を知っている音に無意識に置き換えてしまうという性質があるため、多くの日本人は英語を聞いたときカタカナに置き換えてしまう。知っている単語ばかりの英文ですら聞き取れないのはこのためである。
構造的な視点から言えば、通常子音と母音が組み合わさって発音される日本語とは異なり、英語は子音を単体で発音することが多い。この点も日本人が正しい英語の発音を学ぶ上で大きな障害になっていると言える。日本語の発音の概念から意識的に離れることが重要である。
また、実際に発音を練習する機会が少ないことも深刻な問題である。とりわけ学校教育の場においては英語を話すことは恥ずかしいというイメージが払拭しきれておらず、生徒は目立たないように無難なカタカナ発音をせざ...