S0101 教育原論 第1設題

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    『ペスタロッチ-の教育学(直観の原理など)について考察せよ。』
    ペスタロッチーの教育観には、子どもには将来発展する素質があり、それを発展するよう働きかけるのが教育であるとの考えが根底にある。生まれながらにして将来成長していく能力を有していると考えている点で、ジョン・ロックのような、生まれたときは白紙の状態であるとのタブラ・ラサ説とは異なった教育観であるといえる。
    ペスタロッチーは、生まれながらにして子どもは、真への認識、美の感情、善の力を有しているため、教育者はその内的本性を子ども自らが実現していくのを援助すべきであるとしている。つまり、子どもの内的本性として備わっていないことを外から与えるのは、ふさわしくないとしたのである。この教育観を、彼は「有機的・発生的」と呼んでいる。教育者が子どもの内的素質を重視するという点で「有機的」であり、自発的な発達を促しているという点で「発生的」であるとした。
    ペスタロッチーは、一七九七年刊行の『人間の発達における自然の歩みについての私の探求』の中で、人類の進化を段階に分けて考えている。それは、自然的状態、社会的状態、道徳的状態である。ここでも彼は、人...

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