1.実験の目的
熱の仕事当量を求め、力学的エネルギーと内部エネルギーの変換関係を体得するとともに、力学的エネルギー保存則が、熱現象をも含めたエネルギー保存則に拡大されることを確かめる。また、本実験を通して熱力学を中心とした機械工学の講義への理解や関心を深め、今後の講義に役立てる。
<A:機械的な摩擦を用いる方法>
2.実験装置
本実験で用いた実験装置を図1に示すこの実験装置は以下のもので構成されている。
支持台、支柱、金属ブロック(アルミニウム製)、摩擦バンド、はかり吊下げ腕、バネはかり(秤量:2kg)、温度計、C形クランプ、ハンドル、タコ糸、シリコングリス、温度計支持脚
図1 実験装置A
3.実験の原理・理論
円筒状の金属ブロックを手動で回転させる。金属ブロックには摩擦バンドを巻き付け、摩擦バンドをバネはかりの力で制御させて摩擦熱を得る。仕事量W(ジュール)は、バネはかりの力とハンドルの回転数などから得る。また熱量Q(カロリー)は金属ブロックの温度上昇その他から得られる。このWとQより、W=JQの関係を見出し、比例定数J、すなわち熱の仕事当量を求める。
4.実験方法
?支持台をC形クランプで机に固定する。
?摩擦バンドは金属ブロックの中央の溝に乗る位置にする。
?タコ糸は図2に示すように加工する。
図2 糸の加工
?タコ糸を摩擦バンドにかけ、他の一端はバネはかりにかける。
?ハンドルを毎秒2回ほどの割りで回転させ、バネはかりが1〜1.5kgを指すように、摩擦バンドの締めネジを調節する。
?金属ブロックの温度計挿入穴に小豆粒ほどのシリコングリスをマッチ棒などで入れる。
機械工学実験報告書テーマ:熱の仕事当量の測定
共同実験者:
年 機械工学科
実験の目的
熱の仕事当量を求め、力学的エネルギーと内部エネルギーの変換関係を体得するとともに、力学的エネルギー保存則が、熱現象をも含めたエネルギー保存則に拡大されることを確かめる。また、本実験を通して熱力学を中心とした機械工学の講義への理解や関心を深め、今後の講義に役立てる。
<A:機械的な摩擦を用いる方法>
実験装置
本実験で用いた実験装置を図1に示すこの実験装置は以下のもので構成されている。
支持台、支柱、金属ブロック(アルミニウム製)、摩擦バンド、はかり吊下げ腕、バネはかり(秤量:2kg)、温度計、C形クランプ、ハンドル、タコ糸、シリコングリス、温度計支持脚
図1 実験装置A
実験の原理・理論
円筒状の金属ブロックを手動で回...