政治学分冊1

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    日本大学政治学

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     現代社会において都市化が進行する中で、かつて人間生活の基本的枠組みをなしていたコミュニティが崩壊し、代わって都市において、人々が共通の利益で結びついて作る利益集団が台頭することになった。そしてそれらの中には、特に政党や政治家あるいは行政機関などへ不断に働きかけることで自らの利益の実現を図ろうとする団体、すなわち圧力団体も数多く見られるに至った。数え切れないほどの圧力団体が、利害の対立する他の圧力団体と競いながら、政治に対し要求実現に向けた活動を展開する様は、まさに「現代政治は圧力政治」とも評される言葉にふさわしい。

     現代の政治過程において重要なアクターの一つとなっている圧力団体は次のような機能を果たしている。

     第一は、利益表出機能で、最も中心的な機能である。利益表出機能とは、本来非政治的な利益を具体的な政治要求にまとめ上げ、これを広く社会に明らかにしたり、関係諸機関に訴えかけたりして実現を図っていこうとするはたらきを言う。なお、政党と圧力団体を比較して論ずる場合、機能面については、通常、政党の利益集約機能と圧力団体の利益表出機能が指摘される。

     第二は、地域を基...

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