2010年度 佛教大学 通信教育部 レポートです。
教科書の内容に沿ったものになっております。
参考にしてください。
象徴機能の発生について説明せよ(説明には子どもの行動についての具体的研究例も提示する。)
また、教育との関連で大切な点を説明する。
象徴機能の発生の前提として必要になるのは、表象機能である。表象機能とは、以前見た行動が内面化され、それを心の中で保持する力である。表象機能によって心に浮かべたイメージを外界に発信する能力こそが象徴機能である。
これは、今目の前にない物事について頭に思い浮かべ、自分で実際に行動してみなくてもその様子を頭に思い描く。つまり、具体的な知覚経験をもとに自分なりにイメージを構成し、それを利用して時・場所を変えて自分なりのやり方で活動するようになることである。
では、具体的にこの象徴機能がどのように発達していくのかをスイスの心理学者、ジャン・ピアジェの思考発達段階説をもとに考察する。
彼は、知的能力の発達を、認知構造の質的な差異と認知操作の差異から、感覚運動期(0~2歳)、前操作期(2~7歳)、具体的操作期(7~12歳)、形式的操作期(12歳以降)の4つの発達段階を分けた。
象徴機能が発生するのは、最初の感覚運動期の最終段階からみられるとした。感覚運動期は、...