日本大学通信教育部メディア授業 国際経済論 MB 課題
理解度チェック1
1 為替レートの変動の経常収支に与える影響について説明せよ。
(500 字以内)
一般的には外為市場において自国通貨の価値が下落(円安)すると、輸入品は自国にと
って価格が上昇する。また、輸出品は外国にとって安価になる。そのため輸出数量増、輸
入数量減になり、経常収支は改善(黒字)すると考えられている。しかし、単純に自国通
貨安が必ずしも経常収支を改善させるわけではない。なぜなら数量変化が自国通貨安によ
る輸出入価格の変化を上回る必要があるためである。そのため、輸出数量が増加しても外
貨1単位当たりの輸出金額が白国通貨高によって、それ以上に低下した場合、輸出金額が
増加するとは限らない。以上のことから以下の結論を導くことができる。
「外国為替市場における自国通貨安が経常収支を改善させる条件として、外貨で測った自
国財価格の低下分を充分補うだけの数量変化が必要になる。」
つまり、自国通貨安が経常収支を改善させるには、自国財に対する外需の弾力性と外国
財に対する自国需要の弾力性が大きくなる必要がある。この条件が「マー...