在宅福祉サービスの体系と介護保険制度について
はじめに在宅福祉サービスとは何か、在宅福祉サービスとは、地域社会のなか居宅で生活する高齢者に対して、市町村が主体となって実施される諸々のサービスを言う。1989年以来、「在宅3本柱」として、①ホームヘルプサービス、②ショートステイ、③デイサービスを中心に実施されている。寝たきりまたは虚弱の状態にある高齢者が特別養護老人ホームや養護老人ホームを利用しなくても、在宅で福祉サービスを受けることにより、家庭を基盤とした地域社会での生活が継続できるようにするものである。この3つのサービスのほか、日常生活用具の給付、食事サービスや訪問入浴サービスなどがある。
1990年度からは在宅介護支援センターが創設され、地域における高齢者にかかわるサービス調節機関として24時間体制で在宅の高齢者とその家族からの介護上の相談や緊急対応の「窓口」となっている。
1989年12月、「高齢者保険福祉推進十か年戦略」つまりゴールドプランが策定され、21世紀に向かうわが国の高齢者に関する保健医療福祉サービス整備の基本的方向性が明示された。このゴールドプランは199...