「保健医療ソーシャルワーカーの業務の特徴について述べなさい。」
保健・医療・福祉の現場での医療福祉の考えに基づくソーシャルワーク実践が医療ソーシャルワークである。病院や医療機関で働くソーシャルワーカーを医療ソーシャルワーカーと総称することが多い。医療ソーシャルワーカーの本来の目的は、患者の疾患や障害から生じる様々な経済的、心理的、社会的な問題に対してかかわり、患者の自己決定を支えるソーシャルワーク実践である。医療ソーシャルワーカーの業務指針でも、「保健医療機関において、社会福祉の立場から患者さんやその家族の方々の抱える経済的・心理的・社会的問題の解決、調整を援助し、社会復帰の促進を図る業務を行う」と保健医療分野のソーシャルワーカーの業務内容が示されている。
社会情勢の変化や社会保障、社会福祉、医療といった各種制度の改正、さらに高齢化や医療技術の進歩により、患者のかかえる問題もより複雑なものとなっている。そうした中で、医療ソーシャルワークを科学的な方法として位置づける努力が医療ソーシャルワーカーたちによってなされてきた。
「入院・入院外を問わず、生活の傷病の状況から生じる心理的...