1.「授業書」誕生の経緯
授業書の発想の大元となるものは、1963年頃に設立された板倉聖宣を代表とする理科教育を中心とする研究会によって行われた仮説実験授業のテキストであるといわれている。
この仮説実験授業は、「問題―予想―討論―実験(検証)」のプロセスで授業を展開していく。具体的にいうと、一定の自然科学的な概念や法則を身につけさせるために、まず①子どもの興味をひきそうな自然界の現象的矛盾を「問題」として子どもたちに投げかけ、それに対するいくつかの解答(選択肢)を提示し、②その中で、自分はどれを支持するか予想を立てさせ、③討論するなかで、どうしてそれを選んだのか、自分の考え(仮説)を述べさせ、最後に④実験によって検証するという過程をとるのである。
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『「授業書による保健の授業づくり」の有効性と問題点について述べよ。』
1.「授業書」誕生の経緯
授業書の発想の大元となるものは、1963年頃に設立された板倉聖宣を代表とする理科教育を中心とする研究会によって行われた仮説実験授業のテキストであるといわれている。
この仮説実験授業は、「問題―予想―討論―実験(検証)」のプロセスで授業を展開していく。具体的にいうと、一定の自然科学的な概念や法則を身につけさせるために、まず①子どもの興味をひきそうな自然界の現象的矛盾を「問題」として子どもたちに投げかけ、それに対するいくつかの解答(選択肢)を提示し、②その中で、自分はどれを支持するか予想を立てさせ、③討論するなかで、どうしてそれを選んだのか、自分の考え(仮説)を述べさせ、最後に④実験によって検証するという過程をとるのである。
こうした教えるべき内容と授業展開の具体的方法を、紙面に客体化したテキストのことを「授業書」と名付けたのである。
2.「授業書」の性格
「授業書」とは、「いつでも誰でも同じ過程を再現することができ、それによって授業内容のよしあしを確かめることができるよう...