佛教大学英米文学科B合格レポート
『英語と日本語の文法構造または語彙構造を比較対照し、の両者の違いを論ぜよ』
英語と日本語を比較したとき、その起源も特徴もかなり異なるため、共通した事項は少ない。日本語は系統関係の不明な孤立言語のひとつであり、系統はいまだ明らかになってはいない。それに対し英語はインド・ヨーロッパ語族のゲルマン語派に属している。共通しているのは文法的に動詞、形容詞、名詞など基本的な品詞から文が構成されていることぐらいしか共通することはないだろう。しかし、比較対照することで母国語である日本語を見直し、英語を新たな視点からとらえることができよう。
まず英語学習者が一番最初にとまどうのは日本語と英語の語順であろう。日本語は多くの場合主語が先頭にあり、述語が文末に来る。ところが英語は主語の後に述語が来てその後ろの文構造を決定するという形で表される。基本的には「主語+動詞+目的語(補語)」という構造だ。私は大学時代にドイツ語とフランス語を学んだが、これらも英語とほとんど同じ文構造を成している。ただし英語ではこれらの語と違い、性・数・格による語尾変化があまり見られない。古英語ではこれらは実は見られたが、中英語以降、...