1,自分自身のこれまでの教育体験をふまえ、自分の視点で教育観を述べよ。
2,「学力」とは何かについて考察せよ。
教育という言葉は私たちの日常生活に浸透し、その意味を特に詮索することなく多用している。教育という言葉へのそのような親しみは多くの人々にとって幼いころからのいろいろな教育の体験があり、さらに大人になってからの自分の子どもやあるいは他者に教育的影響を与え続けているからといった事情をふまえての漠然とした教育へのイメージの共有があるからであろう。
私たち人間は生まれただけでは一人では生きられない。親や身内の世話を受け、社会的な動物であるヒトとして生きてゆくすべを学んでゆく。食べること、話すことなどは教えてもらうというよりは、彼らから学ぶというのが正しいだろう。文字を書いたり読んだりすること、計算をすることなどは文化的な生活を営むために必要な技能である。これらの技能を授けることを教育と私は考えていた。こういった技能は学校で教えられるものであり、学校の授業で教師から教わることを教育と私は考えていたのである。
今、教師として子どもたちの前に立ち、これまで考えてきた教育というイメージは大きく変わった。ひとつは学校では授業以外にも学ぶ場面はたくさんあるということである。学級での係活動や委員会活動...