養親子関係
【1】養子縁組の実質的成立要件
(1)総説
・契約型:養子縁組を契約と考えて、当事者間の合意によりその成立を認め、裁判所その他の公的機関の関与は子の福祉を確保するための審査にすぎない。
・決定型:裁判所その他の公的機関の行う形式的な決定や判決によってはじめて養子縁組が成立するもの(例:特別養子縁組)
(2)通則法の規定
31条 養子縁組は、縁組の当時における養親となるべき者の本国法による。この場合において、養子となるべき者の本国法によればその者若しくは第三者の承諾若しくは同意又は公的機関の許可その他の処分があることが養子縁組の成立要件であるときは、その要件をも備えなければならない。
2 養子とその実方の血族との親族関係の終了及び離縁は、前項前段の規定により適用すべき法による。
・31条1項
: 養子の保護に配慮すると、養子となるべき者の常居所地法あるいは本国法によるとい
う連結政策をとるべきとも思える。しかし、養親子の生活は養親を中心として営まれるのが通常であり、養子となるべき者の常居所地法あるいは本国法が養親子関係の最密接関係地法とは必ずしも言えない。
・セーフガ...