うっ血性心不全
心不全とは、心臓が全身の臓器の需要に対応する十分な血液を供給できなくなった状態をいう、主には心機能の低下により十分な血液を送り出せないために肺静脈うっ血や体静脈うっ血を起こしている病態を指し、すべての心疾患が心不全の原因となりうる。また、心機能は正常でも甲状腺機能亢進症や敗血症のときのように、末梢組織での血液の需要が増大した場合でも起こりうる。
心不全は、労作時呼吸困難息切れ四肢の浮腫などの症状の出現により、生活の質(QOL)を著しく低下させ、また、致死性不整脈の出現も高頻度にみられ突然死の頻度も高い。すべて心疾患の終末的な病態であり、その生命予後はきわめて悪い。
分類
〈発症の仕方による分類〉
原因が何かは関係なく、心不全が急激に発症した場合を急性心不全、慢性的なものを慢性心不全という。急性心不全は安静、酸素投与、薬物療法の強化が中心になる。慢性心不全ではそれ以上悪化させないような生活指導すなわち塩分制限や運動療法または制限が必要である。
〈重症度による分類〉
急慢生心筋梗塞による急性心不全の重症度分類予後判定として、キリップ(Killip)分類やフォレスター(For...