「ロボット」心理学 2010年6月4日 佐々木正悟 「新しもの好きネオフィリア」は「新しもの嫌いネオフィピア」よりも、生きていくのに有利なのである。新しいものが気にくわない保守派は同じことばかりを繰り返す。同じことばかりを繰り返すのは、人間でいえば専門家だ。・・・ひとたび環境が変わってしまえば、対応能力の乏しさが致命的になる。
ネオフィリックという性質によって人間は、変化する環境を生き延びてきた・・・ユートピアを追求する限り、あれとこれと新しいやり方を探し求める人間は、充実した生を送ることができる。しかし、ひとたびそれなりの環境を手に入れてしまったなら、むしろその環境を楽しむようにつとめたほうが幸せなはずだ。しかし、人間にはなぜかそれが困難で、たとえ快適な環境にあっても「飽くことなき追求」をやめられない。・・・人は、「新しいこと」を「作り出す」という能力を持っている。・・・「ネオフィリア」は「新しいもの好き」というよりも、「珍しもの好き」なのであって、その理由は「珍しいもの」が自分の「退屈な日常」を一変させてくれるように思えるからなのである。だが、なぜそんなふうに「思える」のだろう?
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