職業指導 レポート 第一回(1)
かつての文部省の初等中等教育局には、「職業教育課」が置かれていた。職業教育は従来、後期中等教育の中で重要な役割を果たしてきた。しかしながら、社会の変化に伴い高等学校卒業と同時に社会に出て働く意識が希薄化し、企業の人材ニーズの変化もあって、今や高等学校卒業者の進路は大学か専門学校かに二分化されてきている。いわゆる高等教育の大衆化によって職業教育の主たる場面は高等教育段階に移行してきたのである。
このような情勢において、高等学校では職業教育に関して的確な進路指導が徹底されていない。それにもかかわらず高等学校卒業後、専門学校へ進学する学生が増加し、多くの若者が職業人として社会に巣立っている。他方、明確な目標や目的を持たずに大学に進学する高等学校卒業者も多く、結果として大学在学中に自分の進路を変更し、あるいは卒業後に新たな目標を見つけ、専門学校にあらためて入学してくる者が急増している。まさに「職業教育」をキーワードにもう一度今の教育のあり方をとらえ直してみることを示唆したものと言える。(全国専修学校各種学校連合会平成15年総会報告書)
特に中学・高等学校においては勤労観・職業観を育成し、進路指導の場で各人の能力・適性・希望に基づいた適切な進路選択ができるよう援助することが求められよう。
職業指導 レポート 第一回(1)
かつての文部省の初等中等教育局には、「職業教育課」が置かれていた。職業教育は従来、後期中等教育の中で重要な役割を果たしてきた。しかしながら、社会の変化に伴い高等学校卒業と同時に社会に出て働く意識が希薄化し、企業の人材ニーズの変化もあって、今や高等学校卒業者の進路は大学か専門学校かに二分化されてきている。いわゆる高等教育の大衆化によって職業教育の主たる場面は高等教育段階に移行してきたのである。
このような情勢において、高等学校では職業教育に関して的確な進路指導が徹底されていない。それにもかかわらず高等学校卒業後、専門学校へ進学する学生が増加し、多くの若者が職業人として社会に巣立っている。他方、明確な目標や目的を持たずに大学に進学する高等学校卒業者も多く、結果として大学在学中に自分の進路を変更し、あるいは卒業後に新たな目標を見つけ、専門学校にあらためて入学してくる者が急増している。まさに「職業教育」をキーワードにもう一度今の教育のあり方をとらえ直してみることを示唆したものと言える。(全国専修学校各種学校連合会平成15年総会報告書)
特に中学・高等学校にお...