『「生きる力」の育成と道徳教育について述べよ。』
学習指導要領において、新しい学力観として、「生きる力」という言葉が登場した。この新しい学力観の背景には、国際化や情報化が進み、さまざまな価値観が存在する今日において、自ら学び自ら考え、自ら問題を解決する力を育成することが求められているからである。
このような時代の背景をもとに、小学校学習指導要領(平成11年・文部省・道徳編)では、以下のように改訂されている。
道徳教育改善の基本的な観点
<これからの学校と道徳教育>
学校は、子どもたちの豊かな人格を形成していく場であり、それは、21世紀の学校においても変わることはない。すなわち、子どもたちが、友達や教員と共に学び合い活動し、自分がかけがえのない一人の人間として大切にされ、頼りにされていくことを実感でき、存在感と自己実現の喜びを味わえるようにしていくのが学校である。
<「生きる力」と道徳教育>
これからの教育において、「生きる力」の育成が不可欠である。「生きる力」とは、変化の激しい社会において、いかなる場面でも他人と協調しつつ自律的に社会生活を送れるようになるために必要な人間としての...