漏れと減少のシステム
プロセスの一つ一つを漏らさず追わずに、全体としてどうなるかを考えることで、思考のプロセスを減少させることができる。
例えば、128人のテニスプレイヤーが参加するトーナメント戦で何試合行われるかを考える際に、人数を2で次々と割る必要はなく、一つの試合につき敗者は一人で、最終的に一人以外は全員負けるのだから
人数から1を除いた数が試合数だと考えることによって簡単に算出することができる。
また、$195の給湯器を購入した際に生じる収入を計算するために、その製品の原材料にさかのぼって調べる必要はなく、支払った額が収入になると考えれば良い。
カップルが望む子供は男の子であり、男の子が生まれた段階で子供を産むことをやめる国があった場合、男女比がどうなるかを考える際にもこの原則は通用する。この場合、各プロセスを負わずとも、各プロセスにおいて、生まれる子供の男女比が1:1であることを考えると、結局男女比は1:1となるのである。
同じ遺伝子が二つそろった場合、死に至ってしまう遺伝子があった場合、その集団からその遺伝子を撲滅するためには、遺伝子の数の半分の人間が...