家族がする話をよく聴き、ありのままの家族の気持ちや状態を受け入れることが大切であると考える。さらに、家族が当事者に対してしてきたこと、その思いについて、その一つひとつを意味のあること、大切であることとして受け止められるように支援することが必要である。専門職者からの言葉として、ねぎら
もし、自分の子供が統合失調症になったとしたら、その事実を周囲に伝えることができるだろうか。この本を読んで自分に問いかけた。おそらく、ほとんどの人に伝えることができないであろう。私は統合失調症という疾患を机上で学んで、ある程度の知識を持っているので、その事実が発覚した場合、同じく知識を持つ大学の友人や教員には相談するであろう。しかし、そのほかのほとんどの人、具体的には、子供の学校関係や友人、近隣の人など普段交流のある人たちにはすぐには打ち明けることはできないと考える。それはなぜか。これらの人は疾病に対しての知識がないと考えられるためである。同情はしてくれるかもしれないが、誤解を招き、良くない方向へと話が展開されるのが怖いのである。自分の世間体も考えてしまうだろうし、周囲からの偏見に打ち勝つこともできないかもしれない。病気に対してある程度の知識を持っている自分でも、実際に子供が統合失調症になった場合、とまどってしまうだろう。まだまだ精神疾患に対して偏見がある中で、家族成員が統合失調症になった場合、その家族はどう対処したらよいのだろうか。また、それに対して、専門職はどのように支援することが...