04201 日本国憲法 第1分冊
略題(信教の自由)
日本国憲法における「信教の自由」の特徴について述べよ
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信教の自由とは、「信仰の自由、信仰告白の自由、宣教の自由、宗教的行為の自由、宗教的結社の自由」からなる。これら信教の自由が日本国憲法で保障された背景には、明治維新以降、国家と神道が結びつき国家神道として事実上、国教的な地位が与えられてきたからである。
戦前の日本では、神権天皇制・軍国主義国家体制のイデオデギ-として利用され、対外的にはアジア諸国を植民地化する侵略戦争へ突き進ませ、国内的にはすべての国民に神社参拝を強要し、国体思想に少しでも沿わないものは、不敬罪や治安維持法や宗教団体法によって厳しく取り締まる宗教統制や弾圧が行われた歴史があることがあげられる。
第二次世界大戦後、全面降伏した日本の再出発としてGHQの指導の元、日本国憲法は公布される。日本国憲法には、明示的に信教の自由を保障した条項が二つある。一つは「信教の自由は、何人に対してもこれを保障する」(20条1項前段)...