コーレス骨折についての概要をまとめたもの
橈骨遠位端骨折(Colles骨折)P399~400
「病態」
橈骨遠位端骨折は全骨折の中でもっとも発生頻度の高い骨折である。Colles骨折は橈骨遠位端骨折の中の伸展骨折である。手関節伸展位の受傷で、抹消骨片は背側に転位している。正確な意味でのColles骨折は関節外の伸展骨折であるが、今日では関節内伸展骨折も含めてColles型骨折と呼ばれている。Colles型骨折は橈骨遠位端骨折の90%以上を占める高頻度の骨折である。典型的な骨折線は橈骨遠位側から1~3cmの所で掌側から斜め背側近位方向に向かい、遠位骨片は背側に転移する。
この骨折と同時に尺骨茎状突起骨折や手根骨の骨折を伴うことがある。また、治療中に正中神経麻痺を招来したり、治療後に長母指伸筋腱の皮下断裂をきたしたり、反射性交感神経性ジストロフィーをきたすことがある。
Colles骨折はGartlandによって3つに分類されている。
①橈骨関節面に骨折のない単なるColles骨折
②橈骨関節面に転位のない骨折片をもつ粉砕型Colles骨折
③橈骨関節面に転位のある骨折片をもつ粉砕型Colles骨折
このようにGartlan...