カルボン酸(マロン酸)の活性炭への吸着
実験目的:医薬品の中には古くから吸着剤と呼ばれるものがあり毒物を吸着除去する目的に使用されてきた。また吸着は分散系の状態を理解するのにも重要な現象である。
一方薬物の生体内挙動を考える場合、吸着の概念あるいは、そのデータの取扱法を準用されることが多い。
今回の実験では、活性炭をカルボン酸であるマロン酸水溶液に接触させ、一定量の活性炭により吸着されるマロン酸量とマロン酸平衡濃度をもとめる。これをもとに吸着量を算出し吸着の式の成り立ちを考察するとともに、吸着現象について理解しそのデータの取扱法を学ぶ。
操作法
滴定に用いられる0.05mol/Lと0.1mol/LのNAOH溶液500mLを調整し、標準品スルファミン酸を用いて正確な濃度を決定した。このときスルファミン酸は0.05mol/L 用に0.1191gビーカーに、0.1mol/L用に0.1291gフラスコにとり水25mLでとかした。そしてNAOH溶液で滴定しファクターを求めNAOH溶液の正確な濃度を決定した。
0.05mol/L NAOH溶液のf =1.027
0.10mol/L NAOH溶液...