教育原論
第1設題
“ペスタロッチーの教育学(直観の原理など)について考察せよ。”
A判定
【採点者所見】
ペスタロッチーの教育をよく理解して記述されています。
【一言】
レポートの参考にどうぞ。
ペスタロッチーの教育学(直観の原理など)について考察せよ。
直観は全ての認識の基礎である。ヨハン・ハイリン・ペスタロッチー(Johann Heinrich Pestalozzi)が今日の教育原論に与えた影響は大きい。
○教育の原理
ペスタロッチーの考える、教育の原理は2つある。「有機的・発生的教育方法」と「直観の原理」である。まず「有機的・発生的教育方法」では、人間が生まれながらに備えている諸素質、諸能力を開発し、伸長していくことが教育一般の重要な課題であると考えた。ペスタロッチーは、ロックのようなタブラ・ラサ説(心の中には生まれながらに刻み付けられた観念や原理はない、つまり白紙状態)に真っ向から反対する。また古い教育観である“子どもは生まれながらには未だ動物的であるにすぎず、この動物的衝動を根絶することが教育なのである”という考えに、異を唱えた。人間独自の根本的な力を、精神力(知的側面)、心情力(道徳的側面)、技術力(身体的側面)としてとらえ、これらを調和的、総合的に発達させることに教育の理想を見いだした。このような、人間のさまざまな能力を調和的に開発するという考えは、現代の保育理論...