1:ホンダの「ものづくり」の特徴
ホンダのものづくりの特徴は「個人の発想を引き出す仕組み作り」である。世界的に有数の企業規模でありながらも、伝統的に個人の発想や能力を企業にとって有用なものと捕らえ、それを積極的に評価する制度を構築し、企業の発展の原動力としている。
研究開発においてホンダは、併行異質自由競争主義による開発、(Development)開発と、(Research)研究という大きく分けて2つのシステムを同時に進行させている。前者は比較的短期間、製品ごとの開発であるのに対し、後者は未知技術を含んだ将来を見据えての研究である、という特徴をもっている。
開発においてホンダはLPL(開発総責任者)を元に比較的少人数のプロジェクトチームを編成し、LPLに新製品開発においての大きな裁量を預ける。また経営陣がプロジェクトを審査する「評価会制度」が存在し、その場においてはプロジェクトメンバーと経営陣が対等な立場で意見を戦わせる事が出来るなど、新製品の開発において個人の自由な意見の交換を促進するシステムを取っている。またオデッセイの開発に見られるように、いったん中止が決定されたプロジェクトであっても、個人による研究はある程度可であり、また既存の技術に独自のアイデアを詰め込む事により応用を図るという、個人的な信念やアイデアを認める傾向が見られる。
CVCCエンジンやSRSエアバッグなどに見られるように、ホンダは多くの画期的な製品を世に送り出してきている。
タイトル「ケース・レポート:HONDA」(経営戦略論)
1:ホンダの「ものづくり」の特徴
ホンダのものづくりの特徴は「個人の発想を引き出す仕組み作り」である。世界的に有数の企業規模でありながらも、伝統的に個人の発想や能力を企業にとって有用なものと捕らえ、それを積極的に評価する制度を構築し、企業の発展の原動力としている。
研究開発においてホンダは、併行異質自由競争主義による開発、(Development)開発と、(Research)研究という大きく分けて2つのシステムを同時に進行させている。前者は比較的短期間、製品ごとの開発であるのに対し、後者は未知技術を含んだ将来を見据えての研究である、という特徴をもっている。
開発においてホンダはLPL(開発総責任者)を元に比較的少人数のプロジェクトチームを編成し、LPLに新製品開発においての大きな裁量を預ける。また経営陣がプロジェクトを審査する「評価会制度」が存在し、その場においてはプロジェクトメンバーと経営陣が対等な立場で意見を戦わせる事が出来るなど、新製品の開発において個人の自由な意見の交換を促進するシステムを取っている。またオデッセイの開発に...