「現代人の生活とカウンセリングについて考え、カウンセリングがどうあるべきか述べよ。」
1. 現代の社会状況とカウンセリングの必要性について
現在の我が国の社会状況は、戦後の高度経済成長期を境に大きく変化した。都市部に多くの人が集まり、地方の地域社会に見られる地縁や血縁関係に基づくといった人のつながりは薄れていったのである。また、その影響により、家族の形態も大家族から核家族へと変化した。共働きの夫婦も増加しており、子どもが家に一人取り残されたというような状態に陥り、家族で一緒に会話をしたりくつろいだりするといったコミュニケーションも減り、家族の絆はその親密度を薄らいでいった。このため、多くの人々は孤立し、悩みやさまざまな問題があっても、周囲に誰も相談できる人がいないといった状況になってきている。
このように現在においては、人々は悩み多きストレス社会となってきているため、カウンセリングの必要性が深まってきている。
2. 現代人の生活とカウンセリング
(1)家族生活とカウンセリング
家庭内で起こる問題は多岐にわたるが、近年多く見られる問題として、夫婦間の葛藤・
親子間の葛藤・兄弟...