佛教大学 理科教育法Ⅱ S8105 第一設題 A評価です。
ほとんどテキストの内容に沿っており、他からの文献の引用は無いレポートとなっているため、テスト対策の資料としても使用できるのではと思います。
《所見のまとめ》
前半についてはよくまとまっているという評価でした。
後半の教材化の具体論に関しては理科の多岐にわたる目標(科学的な態度、方法、関心、心情など)を分析しながら、その目標達成に最適な素材として地域素材の教材かという具体的各論があればなおよい、という評価をいただきました。
(1)子どもたちが生活している「地域の自然」を教材化する必要性を2つの観点から解説せよ。 (2)そのうち1つの観点から、あなたの居住している地域の自然を教材化した事例(授業の展開例)を示せ。
(1)日本は南北に長い弧状列島であるため、北と南、日本海側と太平洋側では気候が大きく異なるため、そこに存在する動物や植物の種類は地域によって様々であり変化に富んでいる。ところが、自然を対象とした理科教育は、この変化に富んだ地域の自然を教材化せずに全国どこでも同じ素材を使用して行われているのが一般的である。本来は、それぞれの地域の自然を理科教材として使用することが望ましく、そこで、地域性を生かした理科教育が注目され始め、地域の自然を教材化した実践が各地で試みられるようになってきた。
では、地域の自然を教材化することがなぜ必要であるのかを、①「子どもの自然の認識」と、②「理科教育・環境教育の目的」という2つの観点から考えてみる。
①「子どもの自然の認識」という観点から。
森一夫氏は、自然認識には3つのレベルがあると言う。第1レベルは「事実認識」で、それは、個別の事物や現象をそのまま認識する...