風力発電導入の是非
風力発電設備の建設は、日本ではまだ少ないものの、東北地方への建設は耳にするようになった。クリーンなエネルギーとしての注目が集まる風力発電であるが、その設備の建設にはにはいくつかの問題がある。以下でそのことを考えていく。
日本において、風力発電は住宅街から離れ、風の吹き抜ける場所である山の上に建設される場合が多い。しかしここに建設することにより問題が生じる。バードストライクや、建設の為の山林の開発により、動植物の少数種を失わせる恐れがあるのだ。これに対し、事業者側は自主アセスを行い、希少種の観測をするが、これには誤算値が多く、市民団体による調査の値と大きくかけ離れることがある。実際、兵庫県朝来、宍粟両市の境での建設計画で、事業者側の自主アセスでは230日に3回イヌワシが確認されたが、市民団体の調査では51日で37回だった。事業者側のアセスを信じるのは正しいといえるのか疑問であり、これにより風力発電設備の建設もはっきりしないものとなっているのではないだろうか。
日本では経産省や事業者側は否定的だが、これは環境アセスメントの導入によって解決できそうだ。利便性を求める身勝手さから動物たちを死に追い込んできた人類は、これ以上同じ過ちを繰り返すべきではないし、レットデータブックの作成や天然記念物の指定をしていることからみられるようにそのことを十分理解している筈である。それならば、もちろん生息個体の少ない生物を電力の供給の為に死なせるべきではない。環境アセスメントは、その確実なデータにより、そのことを未然に防ぐことができるであろう。風力発電設備が建設されようとする場所が飛行経路ならばバードストライク、ひいては繁殖への影響を考え建設するべきではない。
私は環境アセスメントが行われない日本は風力発電を促進するべきではないと考える。
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