子供の自我の発達を踏まえた指導のあり方について考察せよ
エリクソンの発達理論を参考に、子どもの自我の発達を踏まえた指導のあり方について、「乳児期」、「幼児期」、「児童期」、「青年期」という成長段階を踏まえて考察していく。
第一に「乳児期」について、この時期には子どもの基本的信頼を得られるよう子どもと接していくことが求められる。基本的信頼とは、いついかなるときでも、自分の全てをあるがまま受け入れてくれる他人がいるという安心感、そして自分は他人に受け入れられる価値のある人間なのだという自分自身に対する信頼感のことである。また基本的信頼は、主に授乳関係を通じて作られるといわれており、乳児は口を通じて自分の周囲の世界を学んでいく。信頼するに値すると感じることができるか否かにより、その後の親密な人間関係を築きあげて土台が作られる。もしそれを得ることに失敗してしまうと、基本的不信に陥ってしまい、他人や自分を信用しなくなり、独特なやり方で自分の殻に閉じこもってしまう。そうならないために、養育者、特に母親が、子どもの個々の欲求を敏感に感じとってあるがままの姿を受け入れてやることが必要とされる。さ...