児童期、青年期において社会的認知(社会性の発達、対人関係(親・仲間)への拡がり、自意識などがどのように変化するかをまとめよ。
児童期は身体発達も比較的緩やかで、情緒的にも安定した時期でもあるといわれているが、子どもにとっては新たに始まる学校生活経験は発達の様々な側面に影響を与える。まず、学校の一斉授業は教師が発問を行い、子どもがそれに応答するといった形式で進行するため、伝達され交流する多種多様な情報を効率よく、適切に処理することが要求される。また、話し言葉にも新たな特徴を備えた言葉の使用が求められる。児童の関心も直接見聞できる体験を超えた幅広いことがらに拡がり、本やテレビのようなメディアや仲間との会話など、間接的な経験からものごとを知る機会が増え、時間的にも空間的にも今を離れたことがらに接するようになり、具体的な文脈やイメージに依存した意味の把握から、本質的な意味を抽象する力が備わってくる。
また、就学とともに学校という新しい生活空間を得たことによって、子どもの対人関係は大きく変化する。子どもがはじめて学校に足を踏み入れた頃は、大規模な集団に驚き、上級生の存在に脅威を感じるかもしれ...