法律行為の瑕疵について述べよ。
Ⅰ. 法律行為
法律行為とはそれを行う者の、「意思表示の内容通りの法的効果」を発生する行為をいう。その最も一般的な例は契約である。契約は、例えば売買契約における売主と買主の合意のように、対立する当事者の意思表示の合致により成立するが、反対方向からの意思表示の合致ではなく、同じ方向からの意思表示の合致によって成立する法律行為を合同行為という。これに対し、他者の意思表示との合致を必要とせず、一つの意思表示のみにより成立する法律行為を単独行為という。
Ⅱ.意思表示
意思表示とは、社会通念上一定の法律効果の発生を意図しているとみられる意思(効果意思)の表示行為をいう。
1.意思表示の生成過程
法律行為の重要となる要素が意思表示である。意思表示には、動機⇒効果意思⇒表示意思⇒表示行為という過程がある。(1) 動機…意思表示を行う者が一定の法律効果を欲すること。(2) 効果意思…法律効果の発生を望むこと。(3) 表示意思…それを相手に伝えようとする思い。(4) 表示行為…口頭で伝え、契約書にサインなどをすること。
2.意思表示の有効性
ほとんどの法律行為は法的...