? 一般にどう言われているのか。
「学級崩壊」は、社会問題として数多く取り上げられているが、ある調査では、小中高校教師の7割以上が、家庭に問題があると考えていることがわかった。ところが、教師、校長、保護者を対象にした別の調査では、逆に教師の指導力が不足しているという結果が7割を超えていた。この、とらえかたの大きな違いの原因は、実は、前者は全日教連が組合員教師に対しておこなった調査であり、後者は、当時の文部省がおこなった調査である。
そもそも、「学級崩壊」とは、人によってさまざまなとらえかたがあるが、そのどれもに共通していることが、「授業が成り立たない」ということである。そして、教科担任制ではなく、一人担任制である小学校に、「学級崩壊」が多く見られるとされている。子どもたちが教室内で教師の指示に従わず、立ち歩きや私語、自己中心的な行動をとり、集団教育という学校の機能が成立しない学級の状態が続き、担任が、学級の建て直しをしようと、それまでの方法を用いて一生懸命がんばっても、問題解決ができない状態に陥っている場合、それは「学級崩壊」ととらえられている。
また、教師が生徒を管理するという状況に対して、一部の子どもたちがその教師に反抗を示し、それにうまく対応できないことを見抜くと、まわりの子どもたちもその「一部」に同調して、教師への反抗をあらわにし、さらに強めていく傾向がある。これは小学校高学年以降に数多く見られる。反対に、教師が子どもの自発性に任せるという姿勢が強すぎると、子どもたち、特に小学校低学年の、まだ集団を形成する力を持っていない児童たちは、学級内の規範があいまいになってしまい、個々人がそれぞれ思うがままに行動する結果、まさに「学級崩壊」という事態に陥ってしまうと考えられている。
「学級崩壊」、「いじめ」から見る学級、学校の課題について
① 一般にどう言われているのか。
「学級崩壊」は、社会問題として数多く取り上げられているが、ある調査では、小中高校教師の7割以上が、家庭に問題があると考えていることがわかった。ところが、教師、校長、保護者を対象にした別の調査では、逆に教師の指導力が不足しているという結果が7割を超えていた。この、とらえかたの大きな違いの原因は、実は、前者は全日教連が組合員教師に対しておこなった調査であり、後者は、当時の文部省がおこなった調査である。
そもそも、「学級崩壊」とは、人によってさまざまなとらえかたがあるが、そのどれもに共通していることが、「授業が成り立たない」ということである。そして、教科担任制ではなく、一人担任制である小学校に、「学級崩壊」が多く見られるとされている。子どもたちが教室内で教師の指示に従わず、立ち歩きや私語、自己中心的な行動をとり、集団教育という学校の機能が成立しない学級の状態が続き、担任が、学級の建て直しをしようと、それまでの方法を用いて一生懸命がんばっても、問題解決ができない状態に陥っている場合、それは「学級崩壊...