「社会福祉援助における専門性について述べなさい。」
「ソーシャルワーカー」という専門職の概念は、戦後本格的に日本に導入される。その概念は1947年の児童福祉法に見られる児童福祉司や児童相談所長の資格づけに影響をあたえた。さらに、1950年には「社会福祉主事の設置に関する法律」が制定され、社会福祉専門職の基礎資格が規定された。近年になって、その専門化がさらに進められ、社会福祉資格も整備されつつある。それに伴い、ソーシャルワーカーという職種自体が、市民の身近な存在となってきた。急速な少子高齢社会の到来により、国民の関心は社会福祉に向けられ、国の先導のもとに地域福祉が進められるなかで、年々社会福祉への興味・理解が深まっている。こうした社会情勢の中で、福祉従事者が専門職としての立場を確立していくためにはどんなことが必要であるのか。また、福祉専門職が市民に期待されていることは何であるのか。社会福祉援助の専門性という視点から考察していきたい。 社会福祉法及び介護福祉士法では、「日常生活を営むのに支障のあるものを対象」として、社会福祉専門職は援助を行うものとされている。この「日常生活の支障」を考え...