西洋史概論2 フランス革命

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    フランス革命を生み出した原因は、大きく3つ挙げることができる。第一は1787年の「名士会」以後の貴族の反抗によって王政が麻痺し既存体制の統合力が解体したこと、第二は凶作に由来する経済危機のため都市と農村で大規模な民衆騒擾が発生したこと、第三は三部会の召集決定を契機として新しい政治指導集団(革命的ブルジョワジー)が形成されたこと、である。このような原因が複合して起きたからこそ、革命が進展したのである。

    具体的には以下の順で革命は推移した。アメリカ独立戦争への参加によって悪化した財政危機を立て直すため、財務総監のカロンヌは特権身分に課税する財政改革案をたずさえ87年2月に「名士会」を招集した。僧侶・貴族で構成された名士会はこれに反対し、彼を罷免させた。さらに後任者のブリエンヌの提案も拒否し、88年夏には王であるルイ16世から三部会の開催の約束を取り付けた。全国三部会は、開催冒頭から採決方式をめぐり紛糾した。特権層は身分別採決を、彼ら以外の第三身分は合同採決を主張し、議事は進行しなかった。国王も第三身分を圧迫したため、第三身分の議員はミラボーやアベ=シェイエスらに指導されて、自分たちを国民...

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