遠城寺式乳幼児分析的発達検査
●適応(0歳から4歳7か月) ・検査項目は、移動運動、手の運動、基本的習慣、対人関係、発語、言語理解の6領域 ・乳幼児の発達検査法には大別して2種類の方法がある。 1つは、精神面、身体面のさまざまな領域にわたる項目を難解度の順に配列したバッテリー式テストで単一の評価を下すもの。他の1つは、発達をいくつかの領域に分けてテストし、それぞれの領域について評価を出して分析的に乳幼児の発達状況をとらえようとするもの。本検査は、後者に当たる。 ・特徴として、精神面のみでなく身体的発達も含めて全人的に発達状況を分析的にとらえようとしている。 遠城寺宗徳
1923年に伊藤裕彦の九州大学小児科学教室に入局。そこには小児保健相談所があったが、脳性まひ、ダウン症候群、その他の先天的な障害に対して無力であった。当時、精神薄弱児(現:知的障害)や肢体不自由児の教育体制は整っていなかった。そこで1941年、ウィーン大学に留学。Humburgerのもとで、先天的欠陥に対しては「くすりや注射ではない。教育である」ということを学び、1950年に九州大学小児科に「治療教育部」を開設。医師、教...