今実験では、酢酸水溶液の活性炭による吸着を行い、吸着量-吸着平衡濃度等温線、Langmuir吸着等温線、Freundlich吸着等温線を作成した。以下にこの資料の内容を示す。
[緒言]
●吸着とは
●活性炭の性質
●Langmuir型吸着等温線、Freundlich型吸着等温線について
[実験]
●実験操作
[結果と考察]
●吸着等温線、Langmuir型吸着等温線、Freundlich型吸着等温線による結果提示
●Langmuir式吸着理論に基づいた吸着平衡定数の算出
●Freundlich式吸着理論に基づいた定数aの算出
●活性炭による吸着量の一時減少に対する考察
[参考文献]
[緒言]
吸着は石器時代から利用されている技術であり、その歴史は木綿、絹などの動植物性繊維の染色、革のなめしに始まり、現在では常温ガスインク吸着法による空気中からの酸素、窒素の分離や、吸着材の吸着性を制御し、それを固定相として微量の気体、液体成分を同定する気相、液相クロマトグラフィーなどに利用されている。人口の歯、骨、血管、臓器、人工透析などの医用材料では、血液成分の異物への吸着による血栓発生の防止、タンパク質、細胞などの人工材料への吸着と親和性などが重要視され、盛んに研究されている。また、地球創生以来河川から大量のコロイド状無機有機化合物が流入しているにも関わらず、海洋が青く澄んでいるのも、それらの粒子へのイオンへの吸着作用による凝集沈殿によるものである。このように、吸着は技術、産業、自然など、様々な分野に深く関わる、重要な現象である1)。
そもそも吸着とは、物質が固相、液相、あるいは気相間の境界(界面)に濃縮される現象のことである。吸着量は一般に低温で大きくなり、高温で小さくなる。固体表面上に分子、あるいは原子が吸着されるとき、その固体を吸着剤と呼び、吸着する物質を吸着質と呼ぶ。原...